内田百閒ってどんな人?その生涯。家族は?性格を物語るエピソードや死因は?

出典:[amazon]第一阿房列車 (新潮文庫)

幻想的な世界観とユーモラスな一面の両方を兼ね備えた作家として、内田百閒という方がいます。文学作家として知られており高い評価を得ていますが、一方で借金王としても有名であり、おもしろい人生を歩いています。内田百閒はどのような生涯、また家族構成や性格について知っておきたい人もいるでしょう。内田百閒のエピソードについて紹介しましょう。

内田百閒とはどんな人物?

内田百閒は日本の小説家であり、夏目漱石の文科生の1人です。内田百閒が書いた小説は夢のような光景や不可解な恐怖を幻想的に描いた小説が多く、独自の理論で諧謔に富んだ随筆もたくさん執筆しています。

本名は榮造と言いますが、故郷の岡山にある旭川に緊急放水路の百間川というものがあり、そこから別号で百間という名前にしたようです。ただ、後に百間から今の百閒に改名しており、1971年81歳で死去しました。代表作の小説もたくさん残しており、「冥土」や「旅順入城式」「百鬼園随筆」などが特に有名です。

内田百閒の生涯とは?

内田百閒の生涯に関しても紹介しましょう。内田百閒は1889年に造り酒屋の1人息子として岡山県で生まれました。16歳の頃に「吾輩は猫である」という夏目漱石の小説を読んだことから、文学の世界に傾倒することになります。高校を卒業した後に東京の帝国大学へ進学をしてドイツ文学を専攻しました。

そして、22歳のときに東京内幸町の病院で静養中であった夏目漱石と対面し門弟として小説家になるための道が開けます。その際には同じく門弟の鈴木三重吉、森田草平、小宮豊隆、野上一郎らとも知り合います。

その後は大学を卒業して陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学でドイツ語教官を歴任しています。ただ、この時期も代表作である「冥土」や「百鬼園随筆」などの小説を書いています。戦後以降は大阪へ汽車旅行した際の経験を元に執筆した「特別安房列車」のシリーズ化、愛猫が失踪したの経験に基づき執筆した「ノラや」また「サラサーテの盤」など、多くの小説を出して世に広めていきました。

1970年には最後の「百鬼園随筆」である「猫が口を利いた」を発表して、その翌年の1971年に東京の自宅で老衰したことにより死去。享年81歳でしたが、多くの小説を書いた作家として有名な1人です。

内間百閒の家族とは?

内間百閒は1人息子として育てられており、父の名前は久吉、母の名前は峰と言います。また、祖母もおり、名前は竹と言うようです。ただ、父の久吉は内間百閒が16歳の1905年に死去。その後は実家の志保屋が倒産するなど、経済的に困窮する原因ともなりました。

その後、内田百閒は1912年の23歳のときに中学時代の親友であった堀野寛の妹である堀野清子と結婚。内間百閒が16歳のとき、すでに清子さんに恋をしており、23歳のときに恋が実って結婚したことになります。翌年長男の久吉が生まれ,男2人、女3人の5人の子供をもうけることになりました。

ただ、内間百閒は40歳のときに佐藤こひさんと同居し始めたことが記録されており、ずっと家族と一緒にいたわけではないようです。妻の清子さんは1964年の72歳で死去しており、その翌年に佐藤ひこさんと入籍をしています。

内間百閒の性格とは?

内間百閒は祖母に溺愛されて、家も裕福だったことから不自由なく育てられました。そのため、子供の頃はわがままで頑固であり、偏屈で無愛想な性格だったと言われています。わがままなエピソードとしては自分が丑年生まれということもあって牛が好きだったので、祖母に本物の牛を買ってもらったこともあるようです。

また、お金使いも荒く、泊まった旅館で気を良くしてしまい、チップを渡しすぎて帰りの電車賃が無くなってしまったこともあるようです。ただ、いたずらっ気やユーモアも持ち合わせていたため、大学教授の時代の教え子たちからは慕われており、還暦の際には誕生パーティーが開かれるほどでした。

また、琴が好きだったようなので、岡山にいることから箏の演奏に熱心に取り組み、上京後は「春の海」で知られる宮城道雄に師事するほどだったようです。このように内田百閒はわがままで無愛想なところもありながら、人に好かれる部分もあった人物のようです。

内間百閒の死因とは?

内間百閒は1971年の東京の自宅で老衰によって死去しています。前年の1970年にすでに老衰が激しくなっており、作品を執筆できないほどでした。ただ、病気ではなく老衰による死去なので、人生を全うしたと言えるでしょう。妻の清子さんは7年前に死去していますが、その後に佐藤ひこさんと入籍しているため、看取られて死んだと思われます。

まとめ

内田百閒の内容について紹介してきました。内田百閒は夏目漱石の文科生の1人であり、小説家として有名です。有名な代表作も数多く残しており、後世に伝えられている人物です。今回の内容から内田百閒に関心を持ってもらえればと思います。

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